IE9ピン留め
コスプレ
一旦日本に戻って…日本のお話です。

日本は形を大事にするから。
そういう理由で制服(?)の着用が義務付けられました。

制服というよりは、標準服に近いかんじ。
上はパイロットシャツ。
肩章や胸章などが付けられるようになっている、例のアレです。
一口にパイロットシャツと言っても色々あるのです。
半袖だったり長袖だったり、開襟だったり普通の襟だったり。
時と場合によって使い分けるとか。

そして下は黒か紺のパンツ。
黒なら黒、紺なら紺のネクタイが(開襟の時を除いて)付きます。

今まで、そういう「形」を避けに避け、Tシャツにジーパンで通してきた私。
でも日本でお客様が付いて…だとそういうわけにもいかないみたいで。
もちろん一切持っていないので、買い出しから始まりました。

まずはシャツ。
2枚くらいあった方がいいよな…白だしアイロンがけ必要だし。
とりあえずパイロットショップのようなところへ行ってみました。
「え?女性用?それは…作らなきゃないなぁ」
う…オーダーメードですか。
「とりあえずこの一番小さいの着てみたら?」
そう言われて試着開始。
ラスト1着残っていたエスサイズ。

そういえばそもそも、ワイシャツ自体着るのが久しぶりだよ…。
久しぶりだとボタンを留めるのも一苦労だよ…。
ってコレ、ボタン逆じゃん!
男性用ってそうだったよね…そりゃあ留めにくいわけだ。

さてさて、着てみたそれは…膝丈でブカブカ。
これはワンピースか?
それともどこぞの「ワイシャツデー」か?

でも急ぎなのでしょうがない。
とりあえずそのラス一を購入。

さてそれから黒または紺のパンツ。
あちこち回って気付いたのですが…紺パンって今は流行ってないのか?
都内をさんざん散策して見事ゼロ。
黒ならあるんだけどなぁ…。
「でも黒だとさぁ、ネクタイも黒だから葬式っぽいんだよね」
確かに。
「俺?紺だよ」
とはヘリパイさん。
でも結局は諦め、黒のパンツを購入。

そして黒のネクタイ…これがまた厄介で。
女性用の黒のネクタイ、見たことある人いますか?
私には探せませんでした。
結局のところ男性用。
頑張って最短にしても股下に届きそう…。

結果…ブカブカのシャツ。
それをインにするのでモコモコのパンツ。
長いネクタイ。

コレって…お笑い?
もしくはコスプレ?
じゃなければ何??
# by otoha-chan | 2009-11-13 15:54
信じていいのは自分だけ?
引き続いて離着陸練習中。
着陸して誘導路を滑走路まで戻り(コレをタクシーバックと言います)、待機。
戻っている途中、無線で聞き覚えのある声が。
あ、デビーだ、飛ぶんだ。
カブのオーナーであるタイの彼女は、スティンソンという尾輪式機体のオーナー。
ちょくちょく一人で、またはタイと二人で飛んでいます。
ちょうど私たちがタクシーバックしている時に離陸していきました。

と思ったら再び無線にはデビーの声。
「大至急着陸したいんだけど、今戻って着陸可能?」
どうしたんだ?何かあったのか?
管制塔も同じ事を聞いています。
「何かエンジンから出てきたの!」
うわ、何か漏れたか?

着陸寸前だったヘリにゴーアラウンドの指令。
続いて降りてきたセスナもゴーアラウンド。
緊急事態に陥った機体には、最優先権が与えられます。
例え相手が天下のエアラインだったとしても、です。
そんなことを生徒さんに説明しつつ、滑走路脇でスティンソン待ち。

機体を滑らせながら急降下してきたスティンソン。
滑走路目前で機軸を合わせて(さすがデビー)着陸態勢。
お、珍しく(接地が)のびてるな。
あ…主脚からつくの?
尾輪式の飛行機で主脚から接地というのは、難易度が高いのです。
まぁスティンソンはそれでもいいのかな…機体の構造的に。
でもこんなトキ(非常事態)にやらなくてもいいのに。

なんて思ってると、接地しました。
跳ねました!
跳ね上がった機体が沈んできて地面にぶつかって…また跳ねました!
さっきより大きく!!
地面に脚がつくたび、その脚が衝撃で外側に大きく開いているのが一目瞭然。
うあ…デビー、大丈夫か??
ぼよ~んぼよ~んと数度跳ねた後、何とかおとなしくなりました。

「牽引車呼ぶ?」
管制官の問いかけに
「大丈夫、自分で(駐機場まで)戻れる」
落ち着いた声でそう返し、戻っていったのでした。

訓練終了後、学校に戻ったらちょうどデビーも戻ってきました。
いいところで会ったよ、いったいどうしたのさ?
「エンジンオイルのキャップがね、開いてたの!」
ありゃりゃ…それはそれは。
地上でほぼアイドル状態のときならいざ知らず。
離陸でエンジン全開にしたら最後。
エンジン内の圧力が上がり、開いているオイルキャップ部からオイルが噴出したのでしょう。

「離陸した途端ね、ブワッと出てね、一気に視界ゼロだったんだから!」
あ~あ~、だろうねぇ。
スティンソンのオイルキャップは、不幸にもウィンドシールドの真ん前にあるのです。
圧力とプロペラからの風で、ウィンドシールドいっぱいにオイルがぺったり。
「横向いて滑って降りてこなきゃ何も見えない状態だったの!」
だからああいう降り方だったんだ。
「接地直前なんて何も見えなくて、だいたい地面はこのあたりだろ~って見当つけて」
それであの着地…納得。
「跳ねてもとりあえず操縦桿引いて耐えて耐えて…あれオトハ見てたの?」
ハイ、ばっちりと。

「昨日(彼氏の)タイと整備してて…オイルのところは彼がやってたの!」
タイ、締めなかったんだ?
「確認しなかった私も悪いけど!」
まぁ確かに最終確認はパイロットの責任。
「オトハもね!どんなに愛しいダーリンでも整備に関しては疑ってかからなきゃダメよ!!」

元ミスハワイの彼女、怒ると迫力満点。
タイ、ご愁傷様!
# by otoha-chan | 2009-10-30 15:52 | 有視界飛行
コツ、いろいろ
今回は離着陸練習。
離着陸を練習し始めたころは、覚えることがてんこ盛り。
いっぺんにやったところで頭がパンクして終わります。
何と言っても飛行中は通常の20%しか脳が働いていないわけですから。
少しずつ、そして一つずつクリアさせていくのがコツ。

その1:飛ぶことに集中してもらう
一つのことだけをやる方が、一度にあちこち手を出すよりよっぽど簡単。
最終的にはマルチタスクを目指しますが、とりあえずはシングルタスク。
なので今回、無線は私の役目。
生徒さんには飛ぶことだけに集中してもらいます。

その2:適度な休憩を入れる。
タッチアンドゴーで休みなく飛ぶと、効率はイイけど疲れてしまいます。
なので、一度着陸したらフルストップで誘導路を再び滑走路まで戻ります。
その間1~2分、生徒さんは休めるわけです。
誘導路を進む技術は、着陸練習をしているころにはもう身についているはず。
練習する必要はまったくないので、そこは私が機体を操縦。
何もせずに一息つけるだけで、ホントに違うものです。

その3:何か説明する時は何もしていない時。
飛んでいるときに人の話を聞くのはとても難しいものです。
聞いているようで、実は聞こえているだけ。
だからこちらが何か説明する必要があるときは、飛んでいないときに限ります。
誘導路を滑走路まで戻っているときとか。
空中にいるなら、私が機体を操縦して生徒さんには聞くだけにしてもらうとか。
自分で飛んで横の人の説明を聞いて…オーバーキャパです。

その4:答えを教えない。
例えば。
あ…翼が(傾いてはいけないのに)傾いてる。
そしてそれに気付いていない…さてどうする?
「エルロン(補助翼)切って~」
一言答えを言ってあげれば簡単。
だけどそれじゃあ生徒さんには意味がない。
「水平線大丈夫?」(水平線を見れば傾きが一目瞭然なので)。
それでダメなら「傾いてない?」
そこから「あ、エルロン使わなきゃ」
自分で答えを導き出せるようになってもらわないといけないわけです。
まぁコレに関しては離着陸練習に限ったことではありませんが。

その5:ぎりぎりまで手出しは無用。
なるべく最後の最後まで生徒さんに操縦してもらう。
離着陸時のように地面に近いところにいると、事故の確率は上がります。
だからついつい教官としても手を出したくなってしまうもの。
だけどあまりに手が早いと、生徒さんにとっては練習にはなりません。
思いっきりハードに着陸して機体が跳ね上がってもいいんです。
それも経験。
それも必要。
ですが…手を出さなさ過ぎても機体を壊してしまうし生徒さんを怖がらせることもあるし…。
さじ加減は難しいところです。

こんなことを考えながら飛んでいるわけです、教官たちは。
ボケーっと隣に座って口出し専門のイメージですが、一応考えてはいるんですよ~!
# by otoha-chan | 2009-10-27 19:12 | 有視界飛行
またもや・・・出戻り!
突然ですが…アメリカに行ってました!
今回も出張です。
が、今回は飛びました!
飛ぶために出張…なんていうおいしいお話をいただいたのです。

久しぶりに飛ぶわけです。
実力をちゃんと保っているのか?
空港のルール(特に新しいやつ)はちゃんと分かっているのか?
そのあたりのことを確かめるために実力テスト=チェックアウトを行いました。
コレ、私も教官時代にはよくよく(チェックする側で)やっていたことです。

そのお相手は、大ベテラン女性教官のパム。
生徒時代も教官時代も、いろいろとお世話になってきた方です。
おせっかいなくらいに親切な彼女。
「小さい方の滑走路は夜は使えないから」
「生徒さんをソロに出すときは警備課に電話しないといけないの」
「新しい離陸方式ができたの」
「健康診断はね、5年に延びたの知ってる?」
いろいろと教えてくれます。
パムを選んでよかった!

さて、そんなかんじでいろいろと話をしていると次々顔見知りがやってきます。
「あれ~?オトハ?何やってんの!」
遊びに(もとい飛びに)来たんだよ。
「俺の生徒取りに来たって?」
イヤ、貴方の生徒とは飛びませんよ。
「ヘイ、ウェルカムバック!カブも寂しがってたよ」
カブのオーナー登場です。
「君がいないとカブの稼働率も下がってさぁ・・・」
あらら・・・そうなんだ。
飛びたいなぁ!
一年飛んでないけど・・・飛んでもいい??
「君ならいいよ、いつでも行って来な!」
ありがとー!

懐かしの顔を一巡してから、いざパムと出発。
空港情報を取っていると・・・あれ、滑走路使えなくなってる?
「アクシデントがあってね、その処理が終わるまでは使えないよ」
聞いてみると管制官からはそんな答え。
そんなぁ…あとどれくらいかかるんだろ?
「何とも言えないねぇ」
この空港で離着陸を復習しようと思ったのに…じゃぁよそに行くか。

滑走路脇まで来ると、あぁ…なるほど。
「クラッシュ」と呼ばれるレスキュートラックやクレーン車までが滑走路にいます。
コレは時間がかかりそうだ…。
つらつら見ていると…あら?
レスキュー隊の中央にいる機体、カブっぽくない?
カブがアクシデントってこと??
うっそ~~、飛んでいいよって言われたばっかりなのに~!

片翼が下がって傾いているカブ。
その周りを取り囲んでいるレスキュー隊。
コレは…ダメかな。
滞在期間は10日ほど。
その間にカブは復活してくれるのか…?

あ、でもカブが動き始めました。
自力で誘導路に出て駐機場へ戻っていきます!
そんなに重症じゃないのか?

ちょっぴり期待を胸に抱きつつ、一年ぶりのセスナで離陸。
意外とちゃんと飛べるじゃないの!
よしよし、忘れてないなー偉いぞ私!
楽しくリフレッシュができました。

コレでお客様を迎える準備ができました。
さて、久しぶりの教習…楽しみです!
# by otoha-chan | 2009-10-24 23:12 | 慣熟飛行
パイロット流ランチの食べ方
ちょっと前のお話ですが…鹿児島(ついでに八尾)へ行ってきました。
いつもの如く、急に。
例の元オーナーさんです。
「八尾から一人乗るから」
慌てて飛行計画を変更し、一路八尾へ。

待っていたのは…外国人!
「どうも~こんにちは~お久しぶりねぇ、元気だった?」
以前一度あったことのあるスリランカ人。
日本語、ペラペラ。

そこにいたのは彼だけだはありませんでした。
元オーナーの知り合いが、たまたま八尾に来ていたようで。
ヘリ3機ほどで乗り付けてきていたようで。
うちらと合わせると総勢15人ほど。

その15人で連れ立って馴染み(?)のうなぎ屋さんへ。
「みんな特上?でいいね。大盛りは?何人?」
テキパキと仕切っていく元オーナー。
「ビールは?とりあえず5本くらいあればいい?」
ランチですけど…しかもこれからフライトですけど…そんなの関係ナシ。

ワイワイ飲んで食べてご機嫌な15人。
さてそろそろ時間ですが…と思っていると
「よし、じゃぁ男全員立て!」
なんでしょうか…?
私はとりあえず座ってていいかな?
「これから公平にじゃんけんするから!」
じゃんけん?
「負けたヤツが全員分もつこと!」
うわ…うな重15人前だよ?特上だよ??
「あ、女性は参加しなくていいよ」
意外(笑)にやさしい元オーナーさん。
「ほら、お前も参加だよ!」
隣に座っていた大学生の息子さんを引っ張り上げて、じゃんけんスタンバイ。
「こいつ、家賃三万円で生活してるのに、今日負けたら半年分だよ」
そう自己紹介。

そんなに驚いた感じのないメンバーたち。
よくやってるのかしら?
盛大にじゃんけん大会をし、負けたのは若干20代のヘリパイロット。
御馳になります!

時は過ぎてつい先日。
オフィスでヘリパイが話し始めました。
「この前初島行ってきたんだけど」
そうそう、ヘリ3機くらいで行っていました。
「お客様を降ろして俺らクルーはヘリポートのレストランで昼飯だったんだけどさ」
まぁよくあるパターンです。
お客様たちが楽しんでいる間、うちらは空港そばで待機。
「5,6人で飯食って最後に『じゃぁじゃんけんで!』みたいな話になってさ…」
そっちもですか!
「最後の2人まで負けてて…ヤバかったよ~」
そこのヘリチームではどうやら恒例のようです。

ランチ代はじゃんけんにて。
これ、流行っているのでしょうか?
# by otoha-chan | 2009-10-07 19:08
死角…?
ちょっと前にやっていた訓練。
日本の空&空港&地形に慣れるための空港巡り。
その日は…初の日本海側へ挑戦。
今日こそは迷いませんように!
前日にきっちりググっていざ出発。

上昇速度は240キロだな。
よしよし、オーケーだ。
とりあえず900メートルくらいまで上がって一度巡航にして…と計画もばっちり。
あとは周りの雲を見ながら…避けつつ上昇。
おっと、離陸後に周波数を切り替えなきゃ。
コレもいつも忘れるからな…今日こそは。

とまぁ順調だったのですが。
TBMはパワーがあるだけに、上昇率も半端ではありません。
900メートルなんてあっという間。
なのに今日に限っては結構時間がかかっています。
まだ600メートル?
なぜ?

上昇していない、ということは何かがおかしいってことだよなぁ。
そういえば昔々アメリカで、ギアを上げ忘れてちっとも昇らなかったことがあったなぁ。
それか?
イヤ、ギアは大丈夫。
フラップか?
イヤ、それも大丈夫。
とすると…?

ふと教官側の計器を見てみると…
え?もう1500メートル??
あれ?私のほうの計器は…あれ??
そういえば速度も上昇率も、左右の計器で全く違う!
慌てて機首を下げて上昇ストップ。

地面を見下ろしてみると…これは1500メートルが正しそうだ。
それにスピード…ほぼゼロ!
そんなわけないでしょ、だって実際飛んでるんだもん!
飛行機は速度が命…速度がないと揚力は生まれません。
これはパイロット側の計器が壊れてるな。
でもナゼ?

教官殿と二人でトラブルシュート。
動いていない計器を考えると…静圧管系だよなぁ。
こういうときの為にあるのが、オルタネート・スタティック・ソース。
バックアップの静圧管です。
それをオンにしてやると(多少ずれはあるものの)ほぼ正しい値を示す…はず。

さて問題は…そのスイッチはどこだ?
とりあえず教官殿が探す役。
そして私は飛ぶ役。
飛びながらもチラ見して探してみましたが…ナイ!
セスナとかはコックピットの下の方なんだけどなぁ。
ダイヤモンドスターも下方だった。
だからコイツも…ないよ~?

「あ~~…帰ろっか」
ついに教官殿の口からその言葉が。
まぁ…そのほうがいいよなぁ。
飛び立ったばかりの空港へ無線連絡し、侵入開始。
滑走路まであと3キロ。
社内無線が入りました。
「静圧系がダメだって聞いたけど?」
ハイ、そうなんですよ~。
「オルタネートは?」
イヤ、それが…どこにあるの?
「コパイ側の操縦桿の下…ノブがあるでしょ?」
あ…発見です!あっさりと発見しました!
しかし…飛び出てるけど…もしかしてオンになってる?
「オンになってたらオフにして下さい」
押し込んでみると…いとも簡単に計器は動き始めました。
コレだったのか・・・。

結局そのまま着陸せず。
上昇して今度こそ日本海側へと向かったのでした。

「イヤ~、操縦桿の真下でしょ?全然見えなかったよ…」とは教官殿。
確かに。
右席のパイロットから見たら、死角です。
逆に言えば…私の方からは見えたはずなんですけどね…ゴメンナサイ~!

計器があんな反応したらすぐ分かるはずなのに。
その機体のバックアップのスイッチがどこにあるかなんて、知ってて当たり前なのに。
何やってるんでしょうか私は…。
こんなことばれたら、前の社長に怒鳴られます。
でももう忘れないから!
大丈夫だから!
ね?教官殿!
# by otoha-chan | 2009-10-05 13:51 | 慣熟飛行
フィリピン
フィリピンに行っていました。
出張だったのですが…これがなかなかに面白くて。

フィリピンのお国柄は日本と全く違います。
良く言えば楽観的で大雑把。
悪く言えば適当でいい加減。
アメリカもその気がありますが、フィリピンはそれがもっともっと顕著でした。

集合時間には表れない。
やっておくと言ったことはやってない。
でもこちらが粗相しても怒らない。
コレをどう捉えるかは…アナタ次第。

そんな国のフライトスクールを覗いてきました。
教官たちは全員ビシッとパイロットシャツ。
胸章も、そして肩章まで付けてばっちり。
生徒さんまでビシッと決めています。
おぉ、Tシャツジーパン、もしくは水着にビーサンで飛ぶアメリカ人とは違うな。
けっこう意外。

しかし、意外に思ったのはそこまで。
そこからは…お国柄が存分に表れた光景が広がっていました。

まず入り口。
裏口だろこれは…というところから進んでいくと
「コケコッコ~~~!!!」
由緒ある(らしい)闘鶏のお出迎え。

そして給油。
普通はローリーが来て…それかスタンドまで行って給油。
その「普通」はフィリピンでは通用しません。
でっかいポリタンクが登場。
整備士君がポリタンクを担いでセスナの上へよじ登ります。
中身はもちろんガソリン。
その整備士君、ビーサンでした。

その学校は生徒さんがたくさんいて大忙し。
とにかく無駄なく訓練を…がスローガン(?)。
エンジン始動及びランナップ(飛行前点検)は朝一と昼一の2度だけ。
あとは(ガソリンが少なくなるまで)エンジンかけっぱなし。

生徒さんは2時間ほどの訓練で次の人と交代。
でも駐機場に入ってエンジン止めて…なんてことはしません。
誘導路の途中(エプロン正面)で一時停止。
エンジンはかけたまま、生徒さんと教官が順次交代。
そしてそのまま出発!

イヤぁ、お見事でした。

アメリカから日本に帰国したとき。
その差にビックリしたものですが。
それ以上のビックリに出会って帰ってきました。
# by otoha-chan | 2009-09-30 17:11
ホントのソロ
ご無沙汰してしまいました。
ちょっと仕事が立て込んで…まぁおかげでこのネタには困らない状態です。

さて、前回に関連しまして…「単独飛行」とは?
「機体に乗り組んでいる者が操縦士一人だけであること」
コレが条件。
例えば、免許を持っていない素人の友達を隣に乗せてフライト。
これではソロとは言えないのです。
機長ではありますけどね。

なので、教官殿がいなかっただけで「ソロ」と言っていた私は、実は間違い。
正真正銘の「ソロ」は、空輸でした。

飛行時間はそこそこ持っているけれど。
実はソロ時間は100時間にも満たない私。
昔から一人で飛ぶのがキライなのです。
前の仕事中は生徒さんと飛んでいたのでソロ時間はほとんどナシ。
たま~にレスキューに行ったりすると、帰りがソロになるくらい。
あ、一人でアクロの練習…これはソロだったな。
まぁでもそんなものです。

そんなわけで、実は一年ぶりくらいのソロでした。
しかも場所は太平洋を越えた向こうの国、日本。
お天気のことがいまいち把握できてない日本。
コムスメ、緊張。

当日はお天気の神様が微笑んで、晴れ!
快晴ではないけれど、とにかく晴れ!
出発場所も目的地も、そして途中も大丈夫そうです。
「お天気はまぁ問題なさそうだね~」
休日なのにも関わらず電話を入れてくれる教官殿。
う~ん、この人が大丈夫って言うと大丈夫に思えちゃうんだよなぁ。
私、頼りすぎ??
でもお天気が確認でき、緊張は取れました。

だがしかし!
出発前に格納庫でGPSのセットと機内点検。
あらぁ?燃料、右がすごく少ないなぁ…左と比べて80リッター差ってけっこうじゃない?
両方満タンにしたはずなのに…後で整備の人に聞いてみよう。
そう思いながらGPSのパネルを操作。

ふと外に目をやると、バケツのようなものを持ってダッシュしてくる整備士君。
なんだなんだ?
TBMの翼の下にもぐり込みながら一言。
「燃料、とまらないっす~!!」
な…なんですって?
降りてみると、翼の下から流れ出る燃料。
漏れる…とかのレベルじゃないな、水道みたいになってるし。

「実は右翼にも同じことが起こったんですよ」
とは別の整備士君。
「暑さで膨張しちゃって…」
あぁそうだったのね。
理由がわかってよかったよ…けどそれで80リッター漏れたの?
すっごい量じゃない??

燃料タンクの不均衡は最大95リッターまで。
ま、許容範囲内ではあります。
「どうします?入れていきますか?」
イヤ…いいや、このまま行きます。

久しぶりに…隣を見ても誰もいないコックピット。
荷物を思いっきり右席に広げて悠々自適。
不思議とドキドキすることもなく、あっさりと離陸してしまいました。

ところどころに雲がぽこぽこ浮いているものの。
サングラスが必要な日差し…シアワセ!
忘れてることないよな。
燃料タンクの切り替えもOK。
周波数もOK。
コックピットの計器たちも全てOK。

一度巡航に入ってしまうと、途端にヒマになってしまいました。
おしゃべり相手がいないんだもんなぁ。
あ、今のうちにネクタイしておこ。
鏡…カバンの中だ、そしてそのカバンも今日は後ろじゃなくて隣(コパイ席)にあるし。
あぁ、一人だと独り言が増えます…。

昔々、初めてセスナ152でソロに出たとき。
いつもは10分で終わる飛行前点検に30分かけた記憶があります。

そんな初々しい態度はどこへやら…。
でも目的地が近付いて下降を始めて。
雲の合間をすり抜けて地上が見えた時には、やっぱり安心しました。

イヤ、そりゃあ嬉しかったですよ!
一人で飛べたなぁって。
自信が付いたのも確かです。

ソロは確実にパイロットを成長させます。
# by otoha-chan | 2009-09-16 15:42 | 有視界飛行
告解
チャーター機のパイロットというのは、結構重労働。
飛行計画を立て、空港・駐機・給油の手配をするのは当たり前。
天候が悪かったら…と代替プランを立てておくのも、これまた当たり前。

その他に。
お客様の荷物運び。
お客様の送迎。
お客様の宿泊先の手配。
お客様の観光の手配。
お客様のお食事の手配。
などなど。

「なんかそれって…一人旅行会社じゃん!」
友達に言われました。
まぁ確かに、そういう感じかな。
全部一人でやるとなると…正直追いつきません。
私なんかは半分身内のお客様が多いからまだ助かっていますが。

「うちらだってよっぽどのことがない限りはツーパイでやるからね」
とはいつもの教官殿の上司(こちらもパイロット)。
そうか二人か…それだと全く負担の量が違ってくるなぁ。
「別にその人がその機体を飛ばせなくてもいいんだよ、サポート役をしてくれれば」
日本で10年以上チャーターの仕事をしている彼でさえそう言います。
「その方が確実に安全性は上がるし、すべてスムーズにいくし」
確かにそのとおり。

二人いれば…
一人が機体の準備をしている間に一人がお客様の荷物のケア。
一人がエンジン始動の準備をしている間に一人がお客様を機体にご案内。
一人が離陸準備をしている間に一人がお客様に機内のご説明。
一人が管制官と話している間に一人が気象をチェック。
一人が操縦している間に一人がお客様の質問に回答。
一人が到着後の片づけ&給油をしている間に一人がお客様の送迎。

なんと助かることでしょうか!
そして操縦中、飛行の状況を分かっている人が隣にいる。
話し相手がいる。
これだけでも精神的にはすご~く楽。

そんなわけで、弊社ヘリパイとコンビを組むことになりました。
ヘリの運航のときは私がサポート。
飛行機の運航のときは彼がサポート。

このヘリパイさんは、日本で10年以上飛んでいるベテランさん。
関西ベースだったこともあれば関東ベースだったことも。
更に「一時期南国方面でよく飛んでて」
というわけで南にも強い。
日本の地形、それに伴う気象に強いという、私にとっては願ってもない存在。
チャーターの仕事にも慣れており、お客様の誘導もスムーズ。
とっても心強い味方です。
ちょっと関係ないけど…結構かっこいいし。

なので。
「ソロデビュー」と言ってしまいましたが。
そして空輸のときは正真正銘一人ですが。
今までのお客様がいるフライトは、(ヘリパイとはいえ)二人でした…。
あまり遅くならないうちに懺悔しておきます。
# by otoha-chan | 2009-08-26 12:46
得意技は…裏切り
何かと縁のある鹿児島。
また行ってきました。

今回はお天気も(さほど)悪くなく、前回の飛来より格段にリラックスモード。
「東側からアプローチしてください」
管制官の指示にも順調に従ってスムーズに空港から5キロ地点。
順調に入ってきた…と思ったのですが。

「その場所で左旋回してください」
滑走路を目前にしてそう言われてしまいました。
むむ…エアライン待ちか?
ファイナルアプローチに一機。
確かに見えました。

一周しているうちに、そのジェットはかなり滑走路に近づいていました。
もういいだろ。
こっちもファイナルアプローチへ進入…
と思ったら管制塔が何か言っています。
う~…この人の英語聞き取りにくいんだよなぁ。
なんて言ったんだ?
もう一度お願い。
「その場で旋回を続けてください!」
あ、そうなの。
ハイハイ…ってことはもう一機?
「滑走路の東側でお願いします!!」
ありゃりゃ…怒らせちゃったかな?

結果的に一機離陸し、その間にもう一機侵入してきてしまい…かなり待たされる結果となりました。

着陸後、管制官が聞いてきました。
「日本語、話せますか?」
??
イヤ、普通に話しますが。
そう答えたらその管制官、日本語で話し始めました。
「最初の旋回の際、かなり大きく旋回して滑走路上空まで来てたので」
えー、そこまで行ってた?
「今後はそのような事がないようにしてください」
はい、申し訳ありませんでした。
だから怒ってたのか…。

誘導路をいつもお世話になっている格納庫へ。
そのお隣さんに、なんだか人だかり。
何かあったのかなぁ?
っていうか、こっちを見てる?

エンジンを止めて給油などした後。
その中に知り合いがいたという、同乗していたヘリパイが教えてくれました。
「愛人女性パイロットが入ってきたって、みんな見に来てたらしいよ」
は?私??
「外国人の、しかも女性が管制塔と話してるって」
あ、愛人じゃなくて外人って言ったのね。
はぁビックリした。
「君の英語の発音はネイティブっぽいからさ」
イヤ…アメリカでは日本人訛りがあるからってすぐに私だとばれてましたけど?
「まぁ日本では外人っぽいんだよ」
それは…褒め言葉と受け取ります。
ありがとう。
けど私、一度管制官に日本語で答えたじゃん?
「そう、だからみんな『なぁ~んだ』ってなったんだって」
…すみませんでしたねぇ!
こてこての日本人ですわよ!
純血ですわよ!
しいて言うなら…福岡と長崎のハーフですけど!

私はどうやら、期待を裏切るのが得意なようです。
# by otoha-chan | 2009-08-22 23:38


< 前のページ 次のページ >